またまた夢想する~あったら嬉しいこんな施設
またまた、空想のお話である。
染織品というのは、ほんとうに勉強に手間がかかるのである。
本はたくさんあり、ネット上にもありとあらゆる資料があるけれど、やっぱり、現物を見てオーラを感じ、触れてみてその暖かさや繊細さを知る、ってことが必要だ。
そのためには、やっぱり、買ってみて、使っていないと(あるいは最低触れてみないと)わからない。
しかし、良いものは、そう簡単には買えない。
十万を軽く越える染織品を多く買えるひとは、ほんの一握りと思う。
お店に行って、見ることはできる。
でも、基本的に、お店は勉強をする場ではなく、モノを販売して利益をあげるべき場所である。
何もかわずに、あれやこれや尋ねて、触れて、さようなら~~ってことは、できないことはないだろうが、さすがに歓迎されない。
では、どうやって勉強するか。
そんなとき、日本染織資料館っていうのがあれば、いいのにな、と思う。
そこへ行けば、古い上布や紅型、結城紬や郡上紬、渡りの更紗などがところ狭しとおいてある。
建物は、古い民家で、それらをテーブルに拡げて見たり、触ったりできる。
また、染織に関する本がいっぱい置いてあって、それを参照することもできる。
もちろん、誰も、着物を買ってくれと勧めたりしない。
それぞれのサンプルには簡単な説明のタグはついていて、最低限の知識はそのタグから得ることができる。
民家の一室で、古い染織品や本に囲まれて、染織品が好きな、ほかの来館者との話も弾むだろう。
そこでは思う存分、価値ある日本の染織品の数々に触れて、感じることができるはずだ。
そして、入場料を1時間1000円ぐらい頂戴する。
だれか専門家を呼んで、たまにはレクチャーもする。
それも別料金かな。
また、また、空想の話にすぎないけれど、お客様の熱い思いを聞いていると、案外、そんな施設も実現可能なのかな、と思ったりする。
( 写真は明治中期の縞帳 716片の生地を切り集めました~勉強はいつもたいへんです~)
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