ICHIROYAのブログ

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なんといっても、車は、黒のベンツ!

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山梨県のドッグリゾートワフに来ています。
部屋の窓からはまだ雪をいただいている雄大な富士山が見えます。
犬と泊まれる施設としては、犬用の室内プールなどもあり、なかなか快適で、お勧めです。

ところで、きのう、家族4人に犬1匹で、大阪から山梨まで、車で来たわけですが、朝5時に出発して、山中湖湖畔のワフに到着したのは、夜6時半ごろでした。
新東名を通って御殿場近くまでは快適に飛ばしてきたのですが、やはりゴールデンウィークです。御殿場のインターチェンジの降り口で渋滞にひっかかってしまいました。
出口まで、5キロ。
降り口に通じるもっとも左の車線にだけ、車が延々と並んでいます。
そして、このたった5キロを抜けるのに、2時間半ぐらいかかってしまいました。
持ち込んだ耳に新しいあらかたのCDは聴いてしまい、こんなときにと思って、こっそり買っていた「きみまろ」のCDをかけるも、前に聴いたものとかなりかぶっており、あまり笑えず、アイフォンでYoutubeの漫才を聴いたりしながら、なんとか時間を潰しました。

そのときは長女が運転していたのですが、こういった、渋滞には嫌なことがおきます。
そう、割り込みです。
こちとら、2時間並んで待ってるんだぜい!
というのに、最後の最後で、平然と割り込んでくる車がいます。
「ややこしいことになったら嫌やから、入れてやれ」と、1台の割り込みを許しましたが、もちろん、釈然としません。

相手の車が、
(A) 「ほらみろ、気の弱いやつが必ずいて、入れてくれる。みんな2時間も待って、暇なやつらだ!」
と言っていそうな気がします。

もちろん、
(B) 「ああ、神様ありがとうございます!寛容な方にいれてもらえて、助かりました。あの行列の最後尾を見たとき、ひょっとして、出口の行列かなと、ちらっと思ったんですが、通りすぎてしまいました。ここまで割り込めず、どうしようと思っていました。これで、親の死に目に間に合うかもしれません。なにわナンバーの白のオデッセイのかた、このご恩は一生忘れません!」
と言っているかもしれません。

これはなかなか、心にささくれだつ微妙な問題です。
さらに、家族も、家族の長たる僕の判断に注視しています。

「割り込みはずるい!絶対させるな」と言ってしまって、黒塗りの最高級のベンツが割り込もうとして、ぎりぎりまで、車体を寄せてきたら、どうしようか、と思うと、「基本、入れてやる」とするほうが、気が休まります。
でも、何台も入れると、今度は、後ろの車から、「気の弱いやっちゃなあ、次々に割り込みさせて」と非難が飛んでくるかもしれず、まったく、厄介ったらありません。

(A)は入れない、(B)は入れる、とするのが、理想的な判断ですが、「車のコワオモテ度」と「状況」に、相関関係があるのかどうか、これまた、微妙なところです。

ベンツの運転手のあんちゃんは駆け出しの車屋さんで、約束の納車の時刻に間に合わず、汗をたらたら流しているということもあるかもしれません。また、軽のおねえさんが、困りきった顔をしているので入れてあげたら、うまくいったと、こっそり舌を出しているってこともあるかも。

家族の長たるもの、ことあれば、なんとしてでも、家族を守る、という覚悟ですが、できることなら、ことなきように、すませたいのがホンネです。

で、結局、帰りも、そんな状況になれば、1台は入れてあげましょう。
どうぞ、どうぞ。

しかし、こういうときは、やっぱり、車はコワオモテ度の高いほうが有利ですね。
僕の友人に、黒のベンツに乗っているやつがいて、また、自分では運転しないんで、よく後部座席に座っています。
もちろん、こっちの世界の住人ですよ。
そんな車に乗っていたら、割り込まれることは、まずないでしょう。
また、あるとき、梅田あたりの1車線の高架道路の途中で車が故障してしまい(ベンツはよく故障するらしいですね、まったく)動けなくなりました。
後続の車も当然、ストップで、みるみる行列が伸びたそうです。
しかし、だれひとり、クラクションを鳴らさず、それどころか、後ろのドライバー数人が降りて近寄ってきて、事情を聞くと、皆で押してくれたそうです。
そのあいだ、やつは、後部座席に座ったまま、ベンツの営業マンに電話をかけていたといいます。

この話は、友人の武勇伝としては傑作ですが、ちょと悲しい話でもあります。
後続車の皆さん、なるべく、ことなきよう、はからっていただいたんですね。
ありがとうございます! やつも十分お礼を言ったかと思いますが、あらためて御礼申し上げます。

やはり、車は、黒のベンツに限ります。