●ICHIROYAニュースレター 第117号● 2018/04/06
******イチロウヤ羽裏展 in NY のご報告*****
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こんにちは、イチロウヤの和田(由佳)です。 今回のニュースレターは、店主イチロウと私とで 先月ニューヨークでの (イチロウヤ羽裏コレクションによる)「羽裏展示会」に言ってまいりましたので、そのご報告です。写真もたくさんありますので、ぜひごらんくださいませ。
先月27日にニューヨークより戻ってまいりましたが、すでにもう、「ニューヨークロス」になっています。なぜ?そんなにもニューヨークが良かったか・・・この羽裏展のレポートをお読みいただけましたらうれしいです。
この羽裏展は戦前の男物の羽織の裏地の展示です。この頃の羽裏にはユニークな染柄・織柄がほどこされていました。ええ、ただの「裏地」ですもの、着物を着用時には表からは全く見えません。
今回はすべての羽織が 「裏向け」での展示です。こんな展示、成功するとおもわれますか?
まずは開催場所である「グローバス和室」をご紹介しないとはじまりません。ちなみにこの和室を作った張本人の スティーブ・グローバスさんは先日インタビューされて 4月第2週目の(12日木曜日)放送のTV番組 「和風総本家」に出演されるそうです。よろしければぜひご覧ください。
これが問題の?和室:
夜中に現地についたわたしたちを、寒いのに外で待っていてくれたのがスティーブさんと久美さん。お二人を見てホッとしたのが私達。
そのまま7Fに案内された私達が見たのは、純和室の 「グローバス旅館」そこで10日間を過ごさせていただきました。
`こっちにも和室があるで~’ 興味深々のイチロウ♫
こちらにこの和室のお写真がありますが、床の間・水屋があり 奥は掘りごたつもあり・・・確かワタシタチ 日本をでてマンハッタンの、ブロードウェイに面したこの建物に着いたはず、なのに突然 ひのきの香りと静寂が。
↓こちらが和室の写真です
狐につままれたような私達でしたが、10日間をとおして、なぜお二人がこのようなお部屋をつくり、このような活動をされるに至ったかを少しづつ知ることになりました。
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準備開始!
イチロウヤのコレクションの300枚以上からスティーブさんとともに厳選して 合計70枚の羽織を日本より持ち込みましたが 展示については、ドシロウトの私達。
展示は8F(一部吹抜)と9Fを使って行われました。
数々のミュージアムでの展示の経験のあるプロフェッショナルのドロシーさんがいなければ まずこんな展示は不可能でした。初対面の彼女は羽織を掛けるポールに バランスよく掛けるための紐を用意し手際よく器材を整えます。そしてなるだけたくさん展示するために 「袖は中に折り込みましょう」との提案が。そんなことは思ったこともなかったのですが、やってみると羽裏の背中が一枚の絵のよう!目からウロコとはこのことと驚きながら それぞれに最適の場所を与えていきます。
ここでいいですかー?
よっしゃまかせろ!(アレックスさん落ちないで)
動物たちはやっぱりここでしょう
大正浪漫の香りの羽織たちはここが合いそう!
ea House, KeiSui-AneaAn
茶室の名前は `憩翠庵’
そしてここには桜吹雪の中 侍の後ろ姿
用意できました どうぞごらんください (緊張しています)
(私のは 扇柄着物に、ダンス♫の帯揚ーーどちらもキモノッテオリジナル!
バーバーコレクション:
kimonotte factory(キモノッテファクトリー)by ICHIROYA
ダンス帯揚:
kimonotte factory(キモノッテファクトリー)by ICHIROYA
そして帯にはイチロウヤのロゴ!(ICHIROYAの帯留めごらんになれますか~)
7つのカテゴリー「旅への憧憬・情景」「趣味」「侍」「動物」「戦争」「大正
ロマン」「浮世絵・昔話」にわけられた羽織たちは ブロードウェイに面した超素晴らしい和室の2つのフロアに展示され圧巻!
今まで思ってた以上に 面白くそれぞれの魅力が溢れておりました!
ぜひこちらをクリックしていただいて 実際に訪れた気分を味わっていただけましたら嬉しいです↓
アンティーク着物には キモノッテオリジナルのお襟をあわせています:
http://japan.ichiroya.com/item/list2/363690/
レセプションも開催していただき、イチロウのスピーチの番になると、「英語がヘタですがこんなメモなんか棒読みしません!」と言って突然 皆様の前でカンニングペーパーをビリビリ破ったイチロウ・・・喝采を浴び(本人はこうすると決めていたそうですが、知らなかった私はビックリ!)
突如 アドリブでここ数日のニューヨークでの経験・感動を話しだしました(ひえー、どうなることかと思いました!)
私は長く話したくなかったので、グローバスさんが作ってくれたフライヤーの一部を読み、「日本男児」だっていろんな個性的な趣味を楽しんでいたので、エコノミックアニマル的なお決まりのイメージが変わるとうれしいです、とだけ話しました。
しかーし、帰途の間中 後悔・後悔ばかり。あのときあのフライヤーの大切な部分をちゃんとシッカリ読んでお伝えするべきだったと。それがこれです↓
「男の着物の裏にどんなシークレットが隠されているのか・・・そこには着る男
の驚くべきファンタジーが隠されているのだ。美しい情景・憧れの西洋のモチー
フ・大好きな動物・信心する神々やヒーロー、はたまた女性への思いなどなど、
それは 実は大変個人的な思いが 凝った織や染で表されているのだ。このユニー
クな展示会は 外側には見られない「裏」を表に出して、持ち主のプライベート
な世界を除くものです」 (by Stephne Globus)
はじめは羽裏ばかり見せても、いい展示会になるかどうか・・・とネガティブな思いだった私達に、この羽裏展を実現させてくださったのが、このスティーブさんの視点でした。
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実はイチロウヤは当初、海外向けのみの英語サイトで 約17年前にスタートいたしました。今回NYででの羽裏展のご案内をして、NY近郊の方だけでなく、ヴァージニア州やフロリダ州、またコロラドからも駆けつけてくださった古くからのお客様と 実際にお会いできたこと!これは何にもかえられない感激の瞬間でした。
あの有名な「キモノでジャック」ニューヨーク支部の人たちも(そしてイチロウの高校のクラスメートも)着物出来てくださり大盛り上がり!
期間中、ご自身の羽裏コレクションを見せてくださる方や、私達が解明できなかった情報を教えてくださった方もおられ、感謝しかありませんでした。
一番好きな写真は、このニュースレターのトップの「ぼけ」の花を添えてくださった一枚。これもドロシーさんが開催直前に「これがなくちゃ」と。(なんて暖かいお心遣い!)
そしてこれが、9Fの展示部屋のドアをあけたところ!そこにはマンハッタンの町並みが。
NY名物のビル屋上の ノスタルジックな木製のウォータータワー(貯水槽)が見えます また見に来たいなあ・・・
ということで最後までお読みいただきましてありがとうございました。
どうぞ今後共イチロウヤをよろしくお願いいたします。
皆様どうぞ良い週末をおすごしくださいませ。