福島のお酒が美味しかったよ!
老年期が近づくにつれ、切実に思うことがある。
一生続く「道楽」をもてたら、きっと、人生はもっと楽しく、辛い時にも耐えやすくなるに違いないということである。
まず、なにはともあれ、食道楽の人が羨ましくて仕方がない。
食べる、飲む、味わうことの好きな人は、そのことに常人には想像もつかないエネルギーを燃やす。
調べ尽くし、歩き尽くし、待ち尽くし、食べ尽くし、味わい尽くす。
しかも、きっと、その愉楽の探検は広さと深さにおいて、無限である。
まったく、羨ましい。
それはさておき、先日、美味しいものをふるまっていただいた。
福島県のお酒とあてである。福島にはたくさんの特色のある酒造メーカ酒蔵があり、日本有数の日本酒の名産地であるという。
その小さな会の主催者は、このクラウドファンディングの主催者のひとりでもあるid:aliliputさんで、その趣旨は、ブロガーに集まってもらい、福島の酒とおつまみを味わってもらおう、美味しかったら、その素晴らしさや感想を記事に書いてもらえれば嬉しい、というものであった。
場所は、大阪福島にある「大阪モノラル」というところで、福島の日本酒や小料理がメインのお店であった。
今から思えば、辞退すべきであった。
食べることに情熱も関心もなく、味覚にまったく自信がない僕である。はっきり言って、僕のなかで美味しいものベスト・ワン、ツーは、妻のコロッケとインディアンカレーである。
日本酒にもまったく暗い。知識はほぼ皆無で、甘い辛い、飲みやすい、飲みにくいぐらいしか、判別がつかない。
僕に振る舞ってもらっても、役には立ちませんぜ、と正直に申し上げるべきところであったのに、ついお言葉に甘えてのこのこと出かけて行ってしまった。
で、福島のお酒の美味しさを言葉にしなければならないという宿題に今直面して、はっきり言って、絶望している。
いただいたお酒は、福島の人なら、あるいは日本酒の通ならご存知という地元の名酒である。
「辰泉」
「飛露喜(ひろき)」
「大七生酛(きもと)」
「大和屋善内どぶろく」
「写楽」
・・・
旨い。どれも旨い。
だが、その味を形容しようとして、言葉がみつからない。
いやしかし、たしかに旨い。
id:aliliputさんの詳細で深い説明に舌を巻きながら、通と福島の人しか知らない、福島でしか買えないような貴重なお酒をどんどんいただく。
おつまみも、中でも馬刺しが旨く、すべてがするすると喉を通っていく。
で、会が終わり、認識を新たにした。
日本酒の世界は、値段が高ければ良いというものではなく、飲む方にどれほどの情熱をかけて美味しいものをみつける気概があるか、ということによるらしい。
どれほど美味しいお酒でも、できる量は限られている。最高のものの中には、福島県内で消費されてしまい、県外の人間の口には入らないものもあるという。
また、どのお酒がどんな風に美味しいのかということも、僕のような食音痴はもとより、ある程度関心をもっている人にも、調べるための努力がいる。しかもそれは、ネットで調べてもわからず、福島の人に聞くしか到達できないものもある。
つまり、良いガイドが必要なのだ、と。
id:aliliputさんは、今回、お店との協力で、そういう素晴らしい福島の酒と食を巡る素晴らしい旅のガイドをしてくださった。
id:aliliputさんたちがやっておられるクラウドファンディングも、福島の酒とおつまみのガイド役を果たすという意味で、とても良い試みだなと思った。
ちなみに、このクラウドファンディングは大人気で、目標額80万円に対し、あと6日を残し、すでに210万円を超えている。
遅ればせながら、僕も参加させてもらうことにした。
日本酒の美味しさを教えていただき、福島のお酒やあてについていろいろな情報をいただき、また、すてきなお店を教えていただけて(とても良かったです~また、必ず行きます!)、とても嬉しかったです。
僕も、福島の酒をお供に、「食べる楽しみ」、いままではあまり知らなかったあらたな愉しみを育てる努力をしてみようかな、そんな風に思いました!
ありがとう、id:aliliputさん!