ICHIROYAのブログ

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ニューヨークの野外フェスで起業した若者が鮮やか過ぎる話

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 読んでいて胸の熱くなる起業物語がある。
 Inc.でそんな話が紹介されていたので、簡単にご紹介しよう。(元記事:The Incredibly Humble Beginnings of New York City's Biggest Music Festival) 

 

 ニューヨークでガバナーズ・ボールという大きな音楽フェスティバルが開かれている。金土日の三日間で135,000人を集める巨大な野外フェスである。
 僕は行ったことどころか、聞いたことすらなかったのだが、去年そのガバナーズ・ボールに行かれたairgyanさんの詳しいレポート記事がこちらにある(はてなブログだ!)

 さて、そんな大きなフェスティバルは2011年に第一回が開催されたばかりで、しかも、それを開催したのは、大学卒業後4年で会社を辞めたばかりの若者3人だったという。

 Incの記事からその経緯を抜粋すると、

*トム・ラッセルさんはSuperflyという音楽フェスの会社でインターンとして入り、4年フルタイムで働いたが、やがて、与えられた仕事で新しく学ぶものはないと感じた。
*2010年、同じような状況にいた友達二人を誘って、何かをしようと持ちかけた。
*ニューヨークでの野外フェスというイベント(ビジネス)は、ニューヨークという街の特性か、いままで長続きしたためしがなかった
*まだ会社にいるうちに、彼らはミュージシャンに出演交渉をした。場所はトムさんのその時の彼女が情報をもたらしてくれた
*目処がついて彼らは会社を辞めて、自分たちの会社をトムのベッドルームに立ち上げた
*それぞれ五万ドル(60万円弱)持ち寄った。不足はウォーターフォール型の出資を仰いだ
*トムさんの父が法律家で助けてくれた。母も会社の記帳などで助けてくれた。
*2011年の最初のフェスは成功し、20,000人を集めた
*1年目で稼いだお金は、すべて2年目につぎ込んだ。
*ミュージシャンの選定などには科学的な分析も利用している(たとえば、Youtubeでの伝播力などと売れたチケットの数を調べて動員予想数を出したり)

 

 鮮やか過ぎる。
 僕はいつも「地べたから始めよう」とか「誰かの困ったを解決することから」などと書いているのだが、彼らの独立の成功は、「自分が好きで、ワクワクする何かを、友達と一緒にやる」ということで達成している。
 
 記事のみから、勝手に学ぶべきその成功要因を上げてみる。

・トムさんと友達のひとりは同じ音楽イベントの会社に勤めており、すでに数年のキャリアをつんでいて、やり方を知っていた。
・ニューヨークで野外フェスは成功しないという業界の常識を疑い、それに挑戦した。そのため、おそらく業界には、新参の彼らの試みを妨害したり潰してやろうというものはいなかっただろう。
・会社にいるうちにイベント開催の目処をたて、その後に会社を辞めている。また、自己資金はそれぞれ60万円弱であり、無謀に見えて、じつは可能な限りリスクを低くスタートしている。
・トムさんの友達や家族など、信頼できる人を仲間にしてなるべく手伝ってもらっている

 最後に、トムさんの胸の熱くなる言葉を紹介する。

  

僕らは最初からめちゃくちゃハードに働いた。今でもそうしている。僕らのフェスと会社にすべてを注ぎ込んでいる。そして、それが、あなたも知っているように、報われたんだ。ほんとうに簡単なことじゃなかった。信じられないほどストレスに苛まされる。でも、今のところは、うまくいってるんだ。

"We busted our butts from the very start. We still do to this day--we put our blood, sweat, and tears into the festival and our company. And you know, it's paid off. It's certainly not easy. It's incredibly stressful. But it's worked out so far."

 

photo by anax44