ICHIROYAのブログ

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35才の時に勤めていた婦人服の会社が倒産したケンちゃんは

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 知人のケンちゃんは婦人服のメーカーに勤めていたが、35才のとき会社が倒産した。
 子供はおらず奥さんとふたり。いくらか貯金はあった。
 次の勤め先をみつけようとはせず、自分でなんとか食べていく方法はないかと考えた。
 失業保険をもらいながら色々と考えた。
 ケンちゃんの趣味は、パソコンの自作であった。大学で学んだわけではなく、会社員の時に趣味として覚えたものだ。
 また、テレクラとディスコが好きだった。
 まず、彼はテレクラのサクラをやってみた。客として通っていたから、鼻の下を伸ばして電話をかけてくる男どもを手球にとるのはたやすいことに思えたのだった。
 裏声を出して声はごまかした。
 しかし、さすがにこれはうまくいかなかったと、彼は認めた。

 失業保険はきれ、貯金はみるみる減っていく。
 ケンちゃんは当時流行っていたあるネットの仕事を始めた。
 ケンちゃんはパソコンとネットを趣味としていたから、HTMLも書けた。
 そして、なにしろ、こちらはテキストベースの仕事であり、裏声を出す必要はなかった。
 しかし、少ししか儲からなかった。
 ほとんど儲けのないまま2か月ほど過ぎた頃、貯金の目減りのスペースが急ピッチであることに気がつき、早く儲けなくてはと焦った。
 そのサイトでいくらか稼げるのだから、とりあえず似たようなサイトでそれを増やせば、少ないとはいえ額は増えるはずだと考えた。
 そのとおりだった。ケンちゃんはパソコンやネットの知識を活かし、それをシステム化して何十ものサイトの仕事をするようになった。
 とたんにぐんぐん儲かりだした。
 
 時代はヤフオクの黎明期だった。
 ケンちゃんは不法なビジネスをしていたわけではなく、納税もしっかりやっていたが、それが自分の一生の仕事とは思えなかった。
 PCやネットの好きなケンちゃんは、次の仕事はないかと、当時、沸騰したような状態だったヤフオクを目を皿のようにして見た。
 そして、自分も若干は知っているあるアイテムが、とても良い値段で売れていることを発見した。
 そのアイテムを買えるところがないかと探しところ、安い価格の小売店では、ヤフオクの落札価格の半額以下で売られていることを突き止めた。
 ケンちゃんはそのアイテムをニコニコして大量に小売店から買い、ヤフオクに出品しては順調に儲けた。

 それから10年以上経った。
 ケンちゃんは、今では複数のネットショップとリアルな店舗を2店構え、その分野で日本のトップクラスであるという噂である。
 ケンちゃんは今日も、業界の仲間からも多くのお客様からも愛されて、順調に商売を大きくしているそうだ。
 

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kyouki.hatenablog.com


 昨日、ブログを毎日書くのが辛いと泣き言を書いたのですが、大きな理由のひとつに、本を書いているということがあります。その本は、「中年期に会社を辞めたり辞めざるをえなくなった時に、どうやって自分で仕事をつくり、食べて行ったらいいのか」ということを、僕の体験を軸に述べるものになる予定です。
 ブログのネタを探していても、ついつい、起業などの関連記事に目がいき、書きたいとおもったことは本のほうにいってしまうので、余計に書くことがなくなっているのです。
 そこで、それならこのブログで、これを読んでくださっている皆さんから、そういう体験をされた方の情報を得ることができれば、僕が自分の考えを深めるのに役に立つなと思いました。
 また、そういう情報がいただけるとしたら、具体的な話は、ブログで紹介したり、リンクしたりして、このブログの読者の皆さんとシェアですることもできます。
 僕のおおよその考えは上のリンクの記事に書いたような内容なのですが、これを書いた後、色々と考えたこともあり、少し内容は変わると思います。

 一番の課題だと思っていることは、中年期に独立することはどれほど難しいことなのか、ほとんどの人には不可能なほど難しいのか、もしそれがしやすい方法があるならどんな方法なのか、それがしやすい行動原理や考え方の指針はどんなものなのか、ということです。

 ということで、中年期に会社を去り、自立の道を歩まれている方の情報、体験談、教えていただければ嬉しく思います。
 
 なお、上記のケンちゃんはかなりフェイクが入っていますが、実在の人物です。
 僕が自分の商売をやってきた道と似ているところが多くあります。
 彼は最初から商売のネタがあったわけではなく、自分のできること、知っていることで、儲けを得る方法はないかと、実際に試行錯誤してみて(考えるだけでなく)、それをみつけたあとは、その道を一筋に突き進むことで、現在の地位を築いておられています。彼の経歴から学べることも多いと思います。
 
 

 
***しばらく前にこんな記事を書いてアンケートに答えていただいたのですが、そういえば、この記事も本のために、みなさんから意見をいただいたものです。たいへん参考になりました。 

kyouki.hatenablog.com

 

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photo by Rod Waddington