6か月洗わずに履いて、唯一無二の最高の自分ジーンズにする! 「ノー・ウォッシュ・クラブ」が熱い
世の中には誰もが入ることは許されないクラブがある。
それは何かを達成したとか、特別な能力を持っているとか、限られたごく一部の人だけがある証をもって名誉の加入を許される。
僕がいま一番加入したいと熱望しているのは「No Wash Club」(ノー・ウォッシュ・クラブ)である。
それは、6か月間、一度も洗わずにひとつのジーンズを履き続けたものにのみ会員になることが許される、現在、世界でもっとも注目されているクラブのひとつだ。
そのクラブの主催者、イギリスの高級ジーンズブランド「Hiut Denim Co」によれば、ひとつのジーンズを6か月履き続けて(途中で履かない日があってもOK)、それを洗濯したあとのジーンズは、世界で最高の、あなただけのオリジナルの美しさを放つジーンズとなるという。フィット感、そして、そこにできた皺や色落ちや汚れは、唯一無二のもので、長い着用によっとのみもたらされる。
Twitterには達成、クラブ入会の喜びのTweetが・・
厳しい課題の達成のために、冷蔵庫に入れて臭いを消すひとまで現れた。
さて、「Hiut Denim Co」がなぜこんなクラブをつくったのか。
このジーンズメーカーは、トルコのオーガニックのデニムや日本の高品質のデニムなどを輸入して、地元の小さな町でジーンズの縫製をおこなっており、大量に安価につくられるジーンズとは一線を画している。
人々にとって価値のあるものを、それをサステナブルな環境でつくる、というのが彼らのコンセプトだ。
彼らのこのクラブに見るジーンズの洗濯方法は、
「最初の6か月は洗わない。その後は、1か月に1回、冷水で洗う」というものだ。
彼らの主張によれば、そのやり方を彼らのジーンズにした場合、普通のジーンズを普通の履き方、洗い方をした場合(1週間に1回、30度の温水で洗う)に比べ、倍以上、もつという(普通の場合は2年、彼らの方法の場合4年以上)。
彼らの計算によれば、そうすることによって、結果的に1本のジーンズで、952リットルの水と二酸化炭素換算排出量(CO2E)を6.1㎏減らすことができるという。
なるほど。
そういえば、最近、リーバイスをネットで買ったのだが、どうやら僕は相当寝ぼけていたらしく、2本のつもりが配達されたのは4本で、しかも、裾上げの長さを5㎝も間違えていた。
なぜそんなことになったのか納得はいかないのだが、ともかく、僕がそうしたらしい。返品もできず、当分この4本を交互にはくことにした。
彼らのやり方をすれば、2年は洗濯は不要。16年はもつということになるなあ。
いま、55歳だから、70歳までは次のジーンズを買う必要はない、と。
さあ、今日から、No Wash。夜は冷蔵庫へ、なのだ!
Photo by ingrid eulenfan