ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

★★★当ブログはじつはリサイクル/アンティーク着物屋のブログです。記事をお楽しみいただけましたら最高。いつか、着物が必要になった時に思い出していただければ、なお喜びます!お店はこちらになります。★★★


群衆を惹きつけようとするのはやめよう~ただ人々を助けよう(全訳)

f:id:yumejitsugen1:20140614091412j:plain


 Mediumで読んだJustin Jackson氏の「Quit Trying to attract a crowd - just help people」(群衆を惹きつけようとするのはやめよう~ただ人々を助けよう)が非常に示唆に富んでいて面白かった。
 ちょうど僕もビジネスの方向性について色々と考えていたので、この一文がとても身に沁みた。
 まるで、闇夜の荒波の間に見る灯台の光のように。
 何かつけ加えたり論評をするのは避けて、ほぼ原文通りに訳出した。
 たぶん、それが「人々を助ける」ことになると思うので。

 なお、Justin Jackson氏はカナダに住む起業家で、現在は利益の上がっているひとつのウェッブアプリのマネージャーであり、Product Peopleというポッドキャストのホストでもある。
 Justing Jacksonさん、素晴らしい記事をありがとうございます!

 では、どうぞ。


「Quit Trying to attract a crowd - just help people」(群衆を惹きつけようとするのはやめよう~ただ人々を助けよう)

 最近、私はHiten Shah*1氏とプロダクト・ピープルという自分のポッドキャストの番組で話をした。Hiten氏が近頃良く耳にするこんなことを言った。

わかってきた大事な鍵は、何かを自分の製品を作る前に、自分のオーディエンス(聴衆、ファン)をつくる必要があるということだ。オーディエンスをマーケティングのためにではなく、「学ぶ」ためにつくる必要がある。

 
 私たちの多くは受け皿となるマーケットのない製品をつくろうとしている。彼が言うのはつまり、製品を作り始める前に「人々から始めよう」ということだ。
 
 例えば、あなたがアンドロイドのアプリ開発者だったとする。あなたはアンドロイドのアプリ開発者のオーディエンスをつくり始める。あなたはその人たちから、彼らの苦労や苦痛を学ぶことができる。この苦痛こそが、新製品の種になる。

 Hiten氏が述べているのはそれだけではない。

 オーディエンスをつくっていない人たちには、まだわかりにくい。たとえば、どこから始めたらいいのか、わからない。
 

もし私がどんなニッチ*2に属しているのかわからなければ、どうやってスタートしたらいいのでしょう?


  あるいは、こんな実際的な問題が。

Twitterでフォローしてくれるひとやブログの読者を、どうやってみつけたらいいのでしょう?
 私のニッチがわかったとして、それが利益をもたらしてくれるのかどうかどうやって知ったらいいのでしょう?


  疑い深いひとはこんな風にも質問してくる

結局、何かを売るためだとしたら、オーディエンスをつくるというのは利己的な行動なのでは?

あなたの考え方がすべてに影響を与えている 

 あなたの「mindset」(考え方)はとても強力だ。それがあなたが達成しようとしていることの結果に強い影響を与える。

 あなた自身のためにオーディエンスをつくりあげようとしているのなら、それは悪い結果を生む。自分を売り込もうと必死になっているような人を誰もフォローしない。

オーディエンスをつくろうとせず、ただ人々を助けよう 

 Derek Sivers*3が動画『Start Now:No Funding Needed』で的確な指摘をされている。(英語)

 

 

今週、何かを誰かに教えることから始めよう


 この動画が好きだ。大きなオーディンスをつくろうとするかわりに、どんなニッチがもっとも利益をもたらしてくれるのかを心配するかわりに、誰かを助けることができないか探してみよう。

 この考え方が「self-focused」(自分にフォーカスする)から「other-focused」(他者にフォーカスする)に、私が変わることを助けてくれた。

 他者のニーズにフォーカスすれば、「自分のニッチをみつける」ということにつながるのである。

 
Derek Sivers氏はミュージシャンだったが、ほかのミュージシャンよりもプログラミングの知識を豊富に持っていた。彼がミュージシャンたちのサイトにショッピングカートをつけたりして助けることを始めた時、彼は彼のニッチにストンと落ち着いたのである。彼はただ仲間を助けようとして、それをビジネスに変えた。

ビッグオーディエンスの秘密 

 Hinten Shah氏は大きなオーディエンスをもっているが、それは一夜にしてなったものではない。2002年からマーケッターを手助けすることにフォーカスしてきた。11年前に小さく始めた:これが秘密だ。彼のTwitterブログを見てみよう。彼はいつも誰かを助ける機会を探している。

 4年間のマーケッターのヘルプの後、彼と共同創業者のNeil Patel氏は、サイト来訪者のビジュアル解析の必要性を感じ、CrazyEggをつくった。2年後、行動追跡解析のツールの必要性を知りKissmetricsをつくった。

 私たちはTwitterの15万のフォロアー数を見ることはできるけど、その裏に何があるのか知らない。つまり、彼は毎日誰かを助ける方法を探しているのだ。

小さく始めよう

 友だちのDerek Sivers氏に帰ろう。

小さなことでよいからあなたのエネルギーの100%を、現実の人たちの現実の問題を解決することに注ぎこむことから始めよう 

 あなた自身のことを考えるのはやめよう。これはめちゃくちゃ重要なアドバイスだ。あなたの不安、あなたの経験のなさ、あなたのいまだ存在していないソーシャルネットワークに、フォーカスするのはやめよう。

 人々を助けることのできる機会を探そう。あなたの隣のデスクでパソコンに毒づいている人がいたら、それはチャンスだ。質問フォーラムで、答えられていない質問をみつけたら、それはチャンスだ。誰かがあなたにアドバイスを求めて近づいてきたら、それはチャンスだ。

 やがてあなたはひとつの傾向に気がつくだろう。一般の人たちのグループは、ごく一般的なひとつの問題を抱えていることを。

 突然、あなたは大きなオーディエンスを手にしているだろう。
 そして突然、あなたはその製品で多くの人たちを助けることのできる機会に辿り着くだろう。

 スタートアップの創業者としてあなたができる最高のことは、人々を助けるという評判なのである。Spencerfry*4


photo by Matt Hobbs

 

*1:起業家、起業アドバイザー、KISSmetrics、 Crazy Eggの共同創業者

*2:niche ~ 適所、自分の居場所、自分が最大限に生かされる仕事や場所

*3:インディーズのミュージシャンのためのオンラインCDショップ CD Babyの創業者として有名

*4:Uncover, Typefrag Carbonmadeの共同創業者