新しいブログのプラットフォームMediumがその存在感をどんどん増している件
Twitterの創業者が立ち上げた新しいブログのプラットフォームMediumがその存在感を増している。
去年の10月に紹介記事を書いて、そのときのAlexaのデーターを取得したのだが、そのデーターも下記のように大幅にランクを上げてきている。
*グローバルランク 4446位から2650位へ
*アメリカ国内ランク 1953位から1399位へ
■2013年10月27日
■2014年5月27日
僕は毎日、ためになりそうな英語記事を探しているのだが、最近、Mediumの記事に辿りつくことが多くなった。
とくに最近、もともとその筆者のブログやサイトに掲載されていた記事を、Mediumに再投稿されている例が増えている。
どうやら、Mediumは「良い記事」を投稿して広く読んでもらうためのプラットフォームになりつつあるように思える。
Mediumの哲学はあくまで「良い記事には記事そのものに価値がある」なので、筆者としてのパーソナリティは自分のブログなどで継続して露出し、そのな かでいつまでも読んで欲しいような記事をMediumに投稿して、自分のブログの入り口とする、というような使い方がされているようだ。
なんせ、Mediumは、以前の記事にも書いたように、ほかのブログサービスに比べてラディカルだ。
*価値のある記事は、誰が書いたかは関係ない*1
*価値のある記事は、いつ書いたかは重要ではない*2
*ひとりの最高の書き手の100の記事より、100の書き手の最高の記事のほうが価値がある*3
*記事の価値は、共有された「数」などで計ることはできない*4
*ひとりの読み手は、限られた数の記事しか読むことはできない*5
そのような思想を実装しつつ、良い記事をたくさんのひと、とくにそれを必要としていそうな多くのひとに読んでもらうには、かなり高度なプログラムが必要となりそうだ。
良い記事の露出が増えるためには、トップページのデフォルトである「Reading List」に掲載されること、トップページの「TOP100」*6に掲載されること、記事の最下部にある「次のお薦めページ」に多く表示されること、Mediumの公式コレクション「Editor's Picks」に掲載されることなどの方法があるが、それを選ぶプログラムの調整が一番の鍵になるように思う。
それはなかなか難しいことのように思えるが、今のところ、上手くいっているようだ。
「Reading List」は購読者のプロフィールや履歴で変えられているようで、たとえば、僕の「Reading List」には日本語記事が混じるようになっているし、フォローした人の記事もここに掲載される。
そこに上がってきてる記事は、たしかに良い記事が多い。*7
僕がMediumを羨ましく思うのは、やはり、良い記事が優れたデザインフォーマットで(まるで高級な雑誌を読んでいるような感覚で)読めること、そして、自分の記事がどの程度ハイライトされるかは別として、その一部になれる可能性が誰にでもあることだ。
現在、日本語のウェッブには、そういった良質のブログのプラットフォームはない。
もちろん、僕が使わせていただいている「はてなブログ」が一番それに近いような気はしているのだが、Mediumのようにあくまで「記事のクォリティ主体」で取捨選択される別のプラットフォームがあれば、きっと僕は自分の記事をそこへも投稿するだろう。
当分、Mediumから目が離せない。
ただし・・・・日本語で記事を登録したときのデザインがいまひとつと思うのは、僕だけだろうか?
(追記)佐藤慶一さんが最新の紹介記事を書いておられます~合わせて読んでいただくとさらにMediumの現在がわかると思います!(こちら)
*1:もちろん筆者名は表示されるがその筆者が何人のひとにフォローされているかというようなことは公表されない
*2:書かれた日付はわかりにくい表示になっている。記事の最後にとても小さな文字で表示される。一覧やコレクションのページに日付はないので記事を開く前にそれを知ることはできない
*3:特定の筆者をフォローすることはできるが、自分がフォローした相手の一覧のようなページはない
*4:気に入った記事をおすすめするRecommendボタンがあるのだが、それは3つまでしか表示されず、その記事が3人のお薦めがある記事なのか3000人のお薦めのある記事なのか知る手立てはない
*5:い わゆるデフォルトのトップページであるReading Listには25記事だけ表示される。Moreというリンクはない。もっと読みたければそのページをリフレッシュすれば、いくつか重複した新たな25記事 のリストが見れる。また、記事一覧のページおよび記事ページの見やすいところにおよそ何分で読める記事か表示される
*6:あまり記事の入れ替わりはなく良い記事は長期間そこに表示される
*7:日本語の記事はまだ少ないのでそこにリストされた日本語記事のクオリティについてはなんとも言えない