23歳で新しいファッションへの扉が、35歳で新しい音楽への扉が、39歳で新しい味への扉が閉じるらしい!
作曲家、佐村河内守さんの事件が大騒動になっているが、たまたま今朝みつけた
What does your favorite music say about you? (あなたの好きな音楽はあなたについて何を語っているか?)
という記事が面白かったので紹介したい。
そもそも、僕らはみんながユニークでありたいと思っているし、音楽の趣味は自分ならではのもので、その選択眼だってサイコーに優れていると思っている。
しかし、薄々気づいてはいたけど、人それぞれの音楽の好みはたいしてユニークでもないし、その好悪の基準も自分が思っているほど独自のものでもない。
2000人近くのアメリカ人の音楽の好みを調べたところ、おおむね4つのグループに分けることができて、それぞれのグループの性格もある程度の共通性をみつけることができたという。その部分をそのまま訳すと下記のようになる。
1)Reflective and Complex(内省&複合) ブルース、ジャズ、クラッシック、フォークを好む人たち。精神的に安定していて、新しい体験にオープンマインドで、知的水準、口頭表現力は平均以上。
2)Intense and Rebellious(激烈&反抗) ロック、オールタナティブ、ヘビーメタルなどを好む人たち。(1)と同じく、新しい体験にオープンマインドで、知的水準、口頭表現力は平均以上。
3)Upbeat and Conventional(陽気&伝統) カントリー、映画音楽、宗教音楽、ポップスなどを好む人たち。愛想が良く、外交的で、誠実、政治的には保守で、裕福で運動を好む。オープンマインドとはいえず、支配を好む。
4)Energetic and Rhythmic(エネルギー&リズミック) ラップ、ヒップホップ、ソウル、ファンク、エレクトロニカなどを好む人たち。とても外交的、愛想がよく、運動を好み、自らの気持ちを語ることが多く、しばしば政治的にはリベラルである。
また、私たちの音楽の趣味は知らず知らずに両親の趣味から大きな影響を受けているし、曲そのものよりもソーシャルな影響を大きく受けている。
つまり、私たちがある曲を好きになる最大の理由は「その曲がヒットしている」からである。曲のクォリティが即ヒットにつながるとは限らないので、音楽産業はヒットを予測できない。「ヒットしている」という初期の評判を得ることができれば、その曲はヒットして、あなたの耳にも届き、意識していないにせよ「ヒットしているから」という理由で受け入れる。
ところで、上の話はさもありなんであるけれど、こんなちょっと痛い話も紹介されていた。
20歳のときに聴いていた音楽は、それ以降の人生でもずっと好きでいる。もし、35歳以降に新しいジャンルの音楽が現れたら95%の人はそれを受け入れることができない。
舌にビアスをつけるというような新しいファッションへの扉が閉じるのは23歳、新しい味を受け入れることができるのは39歳まで。
僕はもうすぐ55歳だから、新しい音楽への扉も、新しいファッションへの扉も、新しい味の冒険への扉も、すべて閉じられているってことだ。
いや、わかってたけどね。
ちょっと、悲しい、たぶん、あたってそうなご指摘だ。
さて、あなたは今何歳で、まだ開いている扉は何で、閉じてしまった扉は何ですか?
photo by craig Cloutier