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ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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20代の僕にアドバイスするとしたら・・・(メグ・ジェイさんの動画が素晴らしい)



 有名なメグ・ジェイさんのこの動画を見ていたら、ちょっとしんみりしてしまった。
 未見の20代のかた、20代の子供をもつ親たちにはぜひ見て欲しいのだけど、彼女はいかに20代の生き方が、その後の人生を決定づけるかを語っている。

 彼女が言うとおり、20代は、自分の価値を高めるための勉強をし、未来につながる職を選び、自分の描く理想像に向かってスタートを切るタイミングだ。
 そして、友人、パートナーも、行き当たりばったりではなく、慎重に選べよ、と。

 もし、僕が20代に、この動画を見ていたら何かが変わっていただろうか・・・

 結婚はともかく、たしかに、僕は、「キャリアの階段」を上がることには失敗した。
 いっぽう、友人たちのなかには、会社で出世するなど、順調に「キャリアの階段」を上がり詰めている人たちもいる。
 彼女の話の通りだとすると、僕は20代を無駄にし、いっぽう、「キャリアの階段」を上がった友人たちは、20代の10年をこそ、大事にした、ということになる。

 たしかに、当たっている。
 いま、「キャリアの階段」を上がっているひとたちは、みんな20代を丁寧に生きていたと思う。
 たとえば、大学で馬鹿なことをしても、どれほど馬鹿なことを言っていても、必要な授業にはちゃんと出席して、教授たちに敬意を払っていた。
 体育会でも、先輩やOBとの関係を良好に築き、自ら主将やマネージャーの役をかってでて将来のキャリアに備えていた。
 大学で学んでいるときから、「キャリアの先」を見据えており、就職であればほぼ業界は決めていたし、研究者になる、国家公務員になるなどと、進路がはっきりしていた。
 
 僕はといえば、完全に道を見失っていた。
 一浪して水産学科に入ったくせに、水産の先に、何もしたいことが見えなかった。
 学校には行けず、体育会とアルバイトに明け暮れて、ただただ、時間を無駄にした。
 それを免罪符に、5年間を無駄にした。
 
 友人や先輩たちには恵まれていた。
 マイナーなスポーツではあっても、さすがに京大全学から集まる体育会だけあって、綺羅星のごとくの先輩、同期、後輩たちがいた。
 多くのかたは「キャリアの階段」を登り続けており、たまに、テレビで「◯◯市長」のインタビューを見ていたら、「あっ!☓☓先輩だ!」なんてこともある。

 それほど恵まれた友人や先輩と接する機会をもちながら、僕は何も学ばなかった。
 
 そう、たしかに、僕の20代は大失敗で、10年を何も学ばずに浪費した。
 そして、当然のように、「キャリアの階段」を上がることに失敗した。
 50代の今では、「キャリアの階段」を上がることが、かならずしも「僕の」ハピネスの道ではないことはわかっている。
 だけど、やり直せないことはわかってはいるけど、もし、タイムマシンに乗って20代の僕に会いに行ってアドバイスをするとしたら、どんなことを言うだろう。

 バカモン! だらだら、すんな! 
 学校に行け! 留年なんて許さん!(1年留年した)
 おまえなんて大したもんじゃない! 
 作家になるなんて夢はすぐに捨てて、現実的なキャリアパスを考えろ!
 就職先も、ちゃんと考えろ!

 そう言ったら、きっと、僕は言い返すだろう。
 
 うるさい! 
 何をやったらいいかわからないんだ!
 何ができるか、わからないんだ!
 そいつがわかれば、苦労しない!
 おい!お前は未来のおれか?
 お前、いったい、何者になったんだ?
 なにか、みつけたのか?

 未来に大きな「なにものか」をみている20代の僕に、「小さな古着屋をやっている」とは言えない。
 話が込み入りすぎている。

 メグ・ジェイさんのこの動画を20代の僕に見せても、同じ感想が返ってきただろう。

 僕にはやりたいこと、うまくやれそうなことが、みつからなかったのだ。
 20数年生きて、実績の一遍もない若い僕は、「作家になりたい」というあまりにも現実味のない考えにぼんやりと捉えられて、しかも、それも実現不可能だとわかりはじめていたくせに、それじゃあ、どういう分野で生きたいのか、それがわからなかった。
 凄い先輩を多く見たために、とても、生き馬の眼を抜くビジネスの世界で頭角を表す自信はなく、まためちゃくちゃ賢い先輩を多く見たために、学者としての未来も描けなかった。
 将来のキャリアに備えようにも、どちらへ向いて歩けばいいのか、わからないのだ。
 
 ひょっとしたら、メグ・ジェイさんが導こうとしている多くの20代は、20代の僕のように、何をすべきか、何が得意で、どこへいくべきか、わかっていないのではないかと思うのだ。
 それがわかっている人たちは、彼女のアドバイスを待つまでもなく、時間を無駄にせず、すでに「キャリアの階段」を登り始めている。

 結局のところ、20代の僕にはこう言うしかないような気がする。

 作家になりたいのなら、その夢は追い続けたらよいが、いま書けないということは、書くべき内容が、今、お前の中にないからだ。
 お前がホンモノの作家なら、いつか書くべきことがみつかって、書かざるをえなくなるだろう。
 だけど、いまはそれは脇に置いて、現実的なキャリアを考えたらどうだ?
 キャリアの階段を上がらなくても作家にはなれるかもしれないが、どんな分野であれ階段を上がれば、見える景色も違ってくる。
 何がしたいか、わからなかったら、いま学校で与えられている授業を一生懸命やって、教授のアドバイスにもっと耳を傾けたらどうだ。
 何がしたいかとか、何ができるかとか考えず、言われる通りのことを、全力を尽くして、やってみろよ、と。 
 そして、ちょっとでもとっかかりがみつかったら、それに照準を合わせろよ。
 無理にでも。

 20代の大切な10年を浪費するんじゃない。