ICHIROYAのブログ

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30年前の痛恨の数々を懺悔します~意識の低い働き方を悔いる

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 いい加減なことをスタッフがやっているのをみつけたら、頭に血をのぼらせて怒り狂う。
 ここにも、えらっそうなことを書いている。
 だけど、数えきれないほどのアルバイトをやった大学時代の僕は、ほんとうにいい加減だった。
 いい加減であることが、武勇伝のひとつにでもなると思っていた節がある。
 いまから思えば、そのときの雇用主やお客様に信義のココロはなかったのか、と雷を落としたいほどだが、過ぎてしまったことは仕方がない。
 若いころは、自分はトクベツだと思っており、何をやっても許されるとでも考えていたのだろう。
 いまのように、SNSがなくて良かった。
 あのときの僕なら、馬鹿なことをした写真をツィッターに投稿して、ひどいことになっていたに違いない。
 僕が5年間の大学時代に経験したアルバイトを紹介し、また、時すでに遅しだが、仕事に対する意識の低さを、ここに懺悔したい。
 ほんとうにすみませんでした。 

(1)探偵 時給2000円

 事務所で留守番するときの時給は800円ぐらい。張り込み、尾行の仕事があると、時給2000円もらえた。
 だけど、張り込みは辛い。まったく、辛い。
 たいていは停めた車の中から、玄関のドアを見張ったり、お店の様子を見て時々望遠レンズで写真を撮ったりする。
 その状態で数時間は辛い。
 暇なので音楽をかけたりする。
 そのため、バッテリーをあげてしまい、尾行相手が玄関から出てきて車に乗った時、追いかけられなくて、すみません。
 早朝の張り込みでは、ついついうとうとしてしまい、気がついたときには、相手はどこかへ出かけてしまっており、裁判資料に穴を開けてしまった。
 ほんとうにすみませんでした!


(2)家庭教師 時給1500円

 問題集のページを渡して、やってみてという。
 社会の教科書から範囲を示して、覚えてみてという。
 そして、タタミの上にゴロンと横になる。 
 ふと気がついたら、かなりの時間がたっており、生徒は本の余白に漫画など書いている。
 たぶん、あの意識のなかった時間は、僕は瞑想状態にあったのかと思う。
 いや、たしかに、給料をもらいながら、寝ていました。
 すみませんでした!
 ちなみに、その生徒さんはいまや僕の税理士先生になっており、帳簿や領収書のことで、いつも厳しく指導されている。
 あのときの、恨みかな。とほほ。

(3)富士山山小屋 時給ゼロ


 わざわざ富士山まで行って、翌朝、仕事初日の朝、ふと気がついたら、その部屋で寝ているのは僕だけで、みんなすでに忙しく働きはじめていた。
 あ~~~すみません、誰も起こしてくれなくて~~
 馬鹿!お前を起こしてる暇なんかない!
 うえ~~ん、目覚まし時計なんて持ってきてないよ。
 その日の夕方、こっそりと、七合目から下界へ向かう最終バスにリュックとともに飛び乗って、大脱走。
 ヒッチハイクで京都まで帰った。
 あの前夜、仕事が厳しくて、根性のないアルバイトはほとんど途中で辞めるっておっしゃってた。
 なかでも、僕は最短記録だったに違いない。
 でも、忙しいシーズンに人員の穴を開けてしまい、ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに、すみませんでした。
 僕には、「目覚まし時計」、いや、「働く」ことの準備ができていませんでした!

(4)測量 時給900円

 たとえば、マンホールの蓋を開けて中にはいり、どんな大きさの管がどっちの方向へ向かっているか調べたりする。
 なんで、そんなこと、どこかに資料が保管されてないんだよ。
 下水管だと臭い・・何かが流れてくる気がする・・・
 で、いつもいつも、なるべくみんなの輪から遠いところにいて、指名されるまで、決して自分から穴に入っていかなくてすみませんでした!
 僕は「自己犠牲」の大切さをまったく理解していませんでした!

(5)ファーストフード店 時給850円

 大手ファーストフード店2店で働いた。
 時給が安くても熱烈に働きたいと思ったのは、もちろん、あの制服を着てマニュアル通りに話す女の子たちと、マニュアルにない会話を楽しめるかもと思ったからだ。
 なんせ、大学は理系、体育会で、男前でもなく、女の子と縁がなかった。
 1店は、おおいに期待していただいたのに、1週間ほどでやめてすみませんでした。
 だって、シフト表に、高校時代に、僕を振った女の子の名前をみつけてしまったんだもん。シフトが重なる日が辛かったんです。
 はい、僕は御社での仕事を、女の子と仲良くなるための場所としか思っていませんでした!
 ほんとうにすみませんでした!

(6)某レストランカフェ 時給900円

 そのレストランカフェは、楽しい連中が揃っていた。
 僕は、比較的遅くにその仲間に加わったのだけど、大学在学5年目だったので、もっとも年上、自然と兄貴のような立場になった。
 オーナー夫妻は夕食時がすむと、帰ってしまいアルバイトだけになった。
 さらに悪いことに、店の上には部屋があり、騒いだり寝泊まりができた。
 連中はその部屋で、朝まで、歌を歌ったり飲んだりしたのだが、たまに悪乗りして、店のチーズケーキをまるまるホールで食べたりしているようだった。
 翌日の昼ごろ、ママが悲しそうな顔で、なんとなく、連中と経営者夫妻のつなぎ役になっている僕にこぼすのだった。
 たしか、昨日帰るときは、ホールであったのよね・・伝票見ても、売れてる気配はないし・・・
 すみませんでした!
 僕はその行為には加わっていないけど、たしかに、連中が食べちゃった!とか言ってるとき、「今度からは、絶対、そんなことするんじゃない!」とキツくとめはしなかったです。
 ほんとうに、すみませんでした!
 

photo by [martin]