ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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ミニ教室のマーケットプレイスdabbleに学ぶ(スタートアップを生き抜くためには・・・)

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ほんのちょっと、メタルワークをやってみたり、カクテルをつくってみたり、取材の方法をプロから教えてもらったり、HTMLの書き方の基礎を学びたかったり、一眼レフのカメラで良い写真を撮る方法を教えてもらったり、盆栽を育てるコツを聞いたり、ドリフトのやりかたを体験させてもらったり、ほんとうに美味しいコヒーの淹れ方を教えてもらったり、してみたいと思ったことはないだろうか?

dabble (ダブル)

というサイトが素晴らしい。
このサイトに行くと、様々な分野のショートレッスン(2時間~数時間程度、基本1回)の情報が集まっているのだ。
そして、それぞれのレッスンについて、先生のプロフィールや、すでに受講したひとたちのコメントが読める。

さらに素晴らしい点は、だれもが先生になって小さなクラスを開催し、自分の得意分野のことを誰かに教えることができるのだ。
ボランティアベースじゃない。
受講料の設定も自由にできる。

多くのひとたちが、得意な分野をもっていて、すでに本人には当然のことになっているけれど、その分野を知らない人からみたら、とても貴重な情報・ノウハウであるってことはたくさんある。
それを有料ベースでやりとりできて、SNSを通して、効果的な告知と評価の共有ができるっていうのは、とんでもなく、素晴らしいではないか!(カンドー病発症中!)

そして、dabbleは、その受講料の総額の25%を手数料として得る。
素晴らしいビジネスモデルではないか!


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ところが・・
2011年に生まれたこの素晴らしいビジネスモデルも、しかし、生きるか死ぬかの岐路にいるそうだ。
なぜそれを知っているかというと、ふたりの女性創業者たちが、自身の苦境を明らかにして、その状況を正直に告白しているからだ。
それは、Thirty Days of Honestyという30日間限定のブログとして、dabbleのユーザー、投資家たちだけにではなく、広く公開されている。

2011年から始まったこのビジネスは、現在、無給の創業者ふたりと少数の有給のメンバーで運営されているようだが、まだ利益が出ておらず、いよいよ資本金を使い果たしそうなところに来てしまったらしい。
追い込まれたふたりは、自分たちの状況を正直にオープンにして、世に問うてみることにした。
黙っていれば、このまま死ぬ。
だけど、ありのままに現在の状況を語り、助けを求めれば、このサービスに本当に生き残る価値があるのなら、世界はそのようにしてくれるだろう、という思いだったと思われる。

そのブログには、毎日、ふたりの創業者の思いや、事業の状況がアップされており、現在(2013/9/19)、30日期間の23日目である。
ビジネスの当事者が、会社がアブナイ!と言っているのだから、当然、ポジティブな意見ばかりではない。
ブログを読んでみると、ネガティブな声に落ち込んでいる様子などもありありとわかり、まさにウェッブサービスのスタートアップは、壊れかけのジェットコースターに乗っているような感じなのだなと実感できる。

だが、たしかに、すべてをオープンにして、正直に助けるふたりに共感するひとも多く、ユーザーからのアイディアやアドバイス、援助の申し出も多く寄せられているようで、ビジネスの先には明るいものが見えているようだ。

僕は、彼らのビジネスプランが素晴らしいだけでなく、危機的状況に、このようなブログの公開を始めたところが、また、素晴らしいと思うのだ。
なぜ彼女たちがこのサービスをはじめて、なぜそれを続けたくて、それによってどんなひとたちにどんな幸せを届けたいのか。
しかし、どんな問題があって、なぜそれがうまくいかなくて、それをクリアするには、どうしたらいいのか、わからない・・
そんなこんなを全部明らかにして、ユーザーたちや資金提供者に、正直にヘルプを求める。

信念なしに、簡単にはできることではないように思える。

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ビジネスのコンセプトは素晴らしいと思えるのに、彼らが苦戦しているのはなぜだろうか。
コメントなどが増えて実績がつくまえは、レッスンの質が担保されない、ということも原因のひとつだろう。
だけど、この種の問題は、マーケットプレイス型のウェッブサービスにはつきものだと思うし、絶対にクリアできないものでもないような気がする。

きっと、うまくいきます!
おふたりとチームに、最大限のエールを贈りたい。