冷蔵庫に入るより、もっとクールなことがたくさんある!
Photo by samdecle
今日、オレは、反社会的なことを書こうと思う。
で、「オレ」!
どうやら世間じゃ、冷蔵庫に入って写真を撮って喜んでる馬鹿な連中がいるらしいが、まあ、うっかりそんなことをしちまう若い連中の気持ちもわからんじゃない。
大人たちのつくった世界やルールなんて糞食らえ!
みんながびっくりするような、楽しいことをやってやれ!
でも、残念ながら、その程度のことじゃ、へのつっぱりにもならない。
大人たちがあわくってバタバタすりゃ、そりゃ、多少楽しいかもしれない。
クビになったところで、おんなじような仕事は、はいて捨てるほどある。
まあ、しかし、友達は、面白がるかもしれないけど、実際のところ、「馬鹿なやつ」としか思われない。
ところで、オレがいつも凄いな!
「犯罪者」だけど、心底凄いな、と思う若い連中がいる。
それは、凄腕のストリート・アーティストたちだ。
夜中にこっそりと、壁に、絵を書く。
くだらねえ大人たちは死んじまえとか、決められた階段をのぼるのはまっぴらだとか、原発に死を!とか、とにかく、満たされない思い、メッセージを叩きつけるように描く。
そして、もちろん、その行為は、違法行為だ。
見つかったら逮捕されるし、罰金や禁錮刑が待っているかもしれない。
しかし、やる。
何ものも恐れずに。
世間のルールなんぞ知らない。
なぜ? なぜ? なぜ?
すべての理由がわからないから、なぜと問う。
ストリート・アーティストとして、メッセージを届けるためには、みんなを唸らせる良い絵でないといけない。
スプレー缶やステンシルの使い方を普段から練習する。
そして、それぞれの熟練した技法で、アートとしての価値の創造を試みるのだ。
それを短時間で描き上げて、すたこら逃げなきゃならない。
しかも、ひとつの名作を描くだけじゃだめだ。
毎日のように出かけて、何作も何作も、作品を描き続ける。
そして、作品は、すぐに消されちまう。
博物館や画廊で、後生大事に飾られるものじゃない。
だけど、そんな儚いものこそ、真のアート、人生そのものだ。
だから、かまやしない。
消されても、消されても、描き続ける。
それでも、一銭のトクにもならない。
見返りを求めず、ただ、大きなリスクを犯して、街をキャンバスに描く。
めちゃめちゃ、クールだ。
おい!
50を超えた分別あるおっさんが、犯罪行為を煽るようなことを書いていいのか?
いや、ダメだろ。
待て待て、オレは、ストリート・アーティストになれ、って言ってるんじゃない。
冷蔵庫に入るぐらいなら、もっと、ほかに、クールなことがあるだろ、ってことだ。
本当に、間違えないでくれよな。
「ストリート・アート」と「冷蔵庫に入る」の違いは、ココロザシの違いなんだ。
何にせよ、ココロザシにもとづいて、突き抜けることが、いちばん大事なことなんだよ。
( このページにインスパイアされて書きました ~ 10 Things We Can Learn From Street Artists~ストリート・アーティストから学べる10のこと )
Photo by Alexandre Dulaunoy
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