ICHIROYAのブログ

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「私は美しい!」って宣言したら、レストランのお会計がタダ!



あなたは美しいですか?
美しいって宣言してくれたら、ここのお会計タダになります!

手鏡を渡されて、レストランチェーン店でそう言われたら、あなたは、

「もちろん、きれいよ!」

と、店員たちの前で宣言できるだろうか?

ブラジルのレストランチェーン店「Spoleto」が、そんなキャンペーンを、3月8日の国際婦人デーに、実際に行い、その様子が、最近、Youtubeにアップされて話題になっている。

そもそも、この企画は、化粧品会社Doveがつくり、世界でもっとも見られた宣伝動画となった、「Real Beauty」キャンペーンに触発されたものだそうだ。
容姿について、自己評価が低くなりがちな女性たちに、「あなたの真の姿は、あなたが思っているより美しいですよ」ということを訴えたもので、僕も、この動画をみつけたときは感動したものだ。

ブラジルのこのファーストフードチェーンは、それを、現実のキャンペーンに移し替えて、より多くの女性に、自己評価を高めてもらおうとして取り組んだ。

結果的に、上の動画にあるように、500人が、「自分は美しい!」と宣言して、タダ飯にありついた。
そして、そのキャンペーンの間、売上が35%伸びた、という。

なるほど。
今の世の中、普通のことをやっているだけではだめで、こういうことをしないといけないのだな、と思った。

が、しかし、500人っていうのは、多いのか、という疑問も湧き起っている。
この記事によれば、このチェーン店は、200程度の店がある、という。
1店舗1日あたりの女性の客数は、どれほど小さく見積もっても、100人はあるだろう。
200店あれば、2万人。そのうちの、500人は、わずか2.5%である。
その推測が正しいとすれば、残りの、大多数の女性たちは、「馬鹿にすんじゃないわよ!」とばかり、その申し出を断っている。


まあ、結局、売上の数字も、500人という数字も、いわゆる主催者発表で、おおいに眉唾であり、そもそも、このキャンペーン自体の成否の評価は、部外者には難しいが、大成功というわけでもなさそうに思える。


鏡を渡されて、自分の顔を見る。
スタッフや、ほかのお客が、興味津々で、なんと答えるか、注目している。
僕なら(男だから仮定がおかしいのだけど)、なめてんじゃないぜ!と憤慨して、鏡を床に叩きつけるかもしれない。
美男子じゃない人生だったが、こうして、なんとかがんばって生きているんだ!

だから、たとえば、こうすれば、良かったのだ。

女性客が来たら、マイクを渡す。
そして、言うのだ。
「あなたが自分の大好きなところ、素晴らしいと思うところ、五つ上げて、いま、声に出して言ってください! 3分以内に言えたら、お会計はタダになります!」
(女性でなくてもいいんだけど、国際婦人デーのキャンペーンっていうことなので、「女性」とした)

ところで、このチェーン店のオーナー、こんな、反感を伴うキャンペーンをやるなんて、配慮が足りない。
と、いったんは思ったけど、いや、それも織り込み済みだったのかも、とも思えてきた。
ブログの人気と同じく、賛否の激しい意見が巻き起こることは、みんなの注目が集まるのだ。
それが証拠に、僕はこのブラジルのチェーン店のことなど、この件がなければ、一生知らなかっただろうし、それは、これを読んでいるあなたも、ほかの記事を読んだり動画を見た多くの人たちにとっても、同じ状況だと思われる。
この効果を広告宣伝費として換算してみたら、恐ろしい金額になりそうだ。

やっぱり、ここの経営者は、凄腕だ・・・・