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ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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起業には2種類ある~Aクラス起業とBクラス起業

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nanapiの社長さんの面白い記事を読んだ。
おっしゃっていることは至極もっともで、「まったく新しい事業で起業するのは難しい。事業の核心部分には革新的なアイディアや技術を用意して、それ以外の部分は、上手に模倣したほうが、起業しやすい」と書かれている。

「新しいもの」をやろうとする人の99%は失敗する

僕のような格下の経営者が、何を言っても始まらないのだけど、この記事を読んでいて、僕が考えざるをえなかったのは、別の視点だ。

この記事の始まりは、「ひとりでやるのがいいのか、チームでやるのがいいのか。セオリーは、チームでやるべきだけど」という問いから始まっている。

いままで、起業について書かれたものをたくさん目にしてきて、いろいろな考え方があるなあ、と思ってきたのだけど、今日、ちょっと、気づいたのだ。

つまり、起業にも、AクラスとBクラスがあって、その話が、いつもごっちゃになっているので、起業を志すひとが、混乱してしまうのではないのか、と。
実際、僕が起業した時も、混乱した。

さきの答えは、nanapiの社長さんの場合、「チームでやるのがセオリー。そのセオリーを外したら、99%失敗する」となる。
しかし、前にも紹介した、ラーメン店での起業を実体験で述べられていることは、違う。

あなたはこうやってラーメン店に失敗する

たぶん、彼ならこう言うだろう。

「自分で全部やれることで始める。人が必要になったら、まず、配偶者の協力を求める。そして、最後に、頼りになる人を探す。ただし、頼りになる人は、いつ辞めるかわからないので、そのリスク管理をしっかりとする」

たぶん、どちらも正しいのだ。
いわば、Nanapiの社長のやりかたは、Aクラス起業で、ラーメン店さんのやりかたや、僕のやってきたやり方は、Bクラス起業なのだ。 


Aクラス起業は、映画「七人の侍」みたいに、それぞれ腕に覚えのあるチームメンバーを集める。そして、もちろん、資金だって、どこかから、借りてくる。
そして、大きく振りかぶってスタートするのだ。
Bクラス起業は、とにかく、ひとりでスタートする。手伝いをしてくれる人を見つけながら、小さな商売の重ねて、徐々に大きくしていく。
やがて、番頭さんに相応しい人物と出会って、組織を大きくすることもあるかもしれない。

Aクラス起業を志すひと、それを成功させた人から見ると、Bクラス起業というのは、規模も志も小さくて、まあ、パパママストアをやる程度のものだろうというように見える。
業種による違いもあって、ウェッブサービスやIT関連事業で起業するひとには、このAクラス起業を志すひとが多いように感じる。
シリコンバレーなどの話は、必ず、このAクラスの文脈で語られる。

Bクラス起業をした僕のような人間からすれば、まず、チームをつくることがとてつもなく難しく思える。チームをつくるには、チームのメンバー分の収益が、すぐに、安定して、長期に必要となる。
また、誰か個人の力に頼ったチームをつくってしまうと、事業全体が、そのメンバーの思惑に強く左右されることになり、さっそく、事業は分裂の危機に瀕する。
さらに、ベンチャーキャピタルから事業資金を受けてしまうと、そちらからのプレッシャーにも耐えなければならなくなる。


どちらが良いということではない。
僕にもその能力があれば、Aクラス起業がしたいと思っただろう。
ITやウェッブサービスは、僕からすれば、とても遠いところにあり、nanapiの社長さんのように、Aクラス起業を立ち上げて軌道にのせる自信はなかった。
だから必然的に、Bクラス起業になってしまったわけだが、小さな失敗を重ねながら、事業体の分裂のリスクも避けて、緩やかに規模を大きくするには、この方法だって、まあかっこよくはないが、べつに悪いわけではない。
もちろん業種の違いによるものも大きく、僕の事業が、いわば通販業だったこともあるだろう。
それにしても、起業後、大きく成長した企業がすべてAクラス起業だったということはなく、Bクラス起業でスタートしたものも多くある。

はっきりしていることは、Aクラス起業のほうが、Bクラス起業より相当、難易度が高い、ということだ。
nanapiの社長さんの言うセオリー通りやっても、99%失敗するように思えるのだ。

Aクラス起業を成功させるためには、自分が、「七人の侍」の島田 勘兵衛なみの人望と実力と無私の心をもっている必要があるのだ。
しかも、それを「起業時点」にもっていなければならない。
Bクラス起業で身を起こし、大企業に育てたひとは、事業を大きくする過程で、たくさんの失敗もし、そういったものを徐々に身に着けていったのだろう。

Aクラス起業には、学びの時間はない。
Bクラス起業には、起業のハードルは低く、その後に学びのチャンスがある。

だから、思うのだ。
起業を目指す若いひとは、なにもみんなが、Aクラス起業の道を選ぶ必要はないし、起業のアドバイスを受けたり、本を読んだりするときは、それが、Aクラス起業を勧めるものか、Bクラス起業に沿ったものか、分けて考えたうえで、参考にしたらよい思う。

たまたま、今日、nanapiの社長さんの記事を読んでいて、ぼんやり考えていたら、そんな風に頭の中がまとまった。

正しいかどうかわからないけど、無鉄砲で元気な起業志望の若者たちに、こんな考え方もあるよ、ということが伝えられたらいいな、と思った。