お手入れ・餌要らずの水槽に、魚が泳ぎ、上には野菜が育つキットが60ドル!
素敵なビジネスだ。
惚れ惚れする。
この水槽は、家庭用の「アクアポニックス」なのだ。
日本でも研究されているように、「水耕栽培」と「養殖」を組み合わせたサステナブルな循環型の野菜栽培の方法だ。
水耕栽培で育てるのだが、養分は、魚を飼うことによってでる老廃物を利用する。
クラウドファンディングサイトKickstarterで宣言された彼らの目論見によると、この水槽には魚を飼うが、餌を与える必要もなく、水槽の汚れを掃除する必要もない。
上部で育てる野菜の根が、餌を提供し、老廃物も吸収する。
キッチンに置いておけば、水槽を泳ぐ魚の姿を愉しむことができ、ただ野菜が大きくなった時、ちぎって朝食に添えれば良い。
うう。
まったく、なんて素敵なプロダクトなんだ。
実際、Kickstarterでも、予定の10万ドルの倍を越える24万ドルを集めている。
完全に循環型というには、エアーポンプの電源がどうなんだろうかとは思うが、それでも、目論見どおりのプロダクトになれば、素晴らしい。
彼らのサイトでも、現在予約することができる。
60ドルだ。
でも、ちょっとだけ心配。
Kickstarterでの募集の際は、プロダクトの配送は2013年2月となっていた。
現在、サイトでは、出荷は5月からとなっている。
何か、技術的なトラブルに見舞われて遅れているのかもしれない。
が、彼らはなんとかするだろう、とみんな思っている。
なぜかというと、この「アクアポニックス」水槽が彼らのはじめてのプロダクトではなく、すでに、「マッシュルーム栽培キット」という素晴らしい製品をつくっているからだ。
このキットでは、マッシュルームが、2度か3度、収穫できる。
このキットが素晴らしいのは、コーヒーの廃棄物を培養土に使っていることだ。
コーヒーを煎れたあとの粉は、コーヒーかすは単なる有機性廃棄物である。
日本でもコーヒーかすを再利用する方法は色々と研究されているようだが、いち早く、それを取り入れ、こんな洒落た商品にしてしまうところが、なんとも凄い。
彼らの会社はこのプロダクトで、現在の会社の基礎を築いたのだ。
まったく、なんて、素晴らしいんだ!
僕もリサイクル着物のビジネスに関わりながら、毎月、再利用のしようのない着物たちを、大量に焼却炉に放り込んでいる。
あれが、食べれたらなあ。
絹はタンパク質だから食べれるんだけど、染料を分離するのが、難しそうだなあ・・・
で、僕ら凡百は、「難しそうだなあ」で終わってしまうのだった。
まったく、悔しいぜ!