ICHIROYAのブログ

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イルカには「名前」があって、その「名前」で仲間を呼ぶ!(イルカに乗った少年になる日が来る!)

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by WIlly Volk


そもそも、僕が大学の専攻に、水産学科を選んだのは、カリフォルニアかどこか、もしくは、クストーの船に乗って、イルカや鯨の研究ができたら素敵だろうな、という夢想も一部にあった。
しかし、もちろん、それなら本筋は理学部生物学科であって、やはり、いまの僕の中途半ばな人生の到達点は、水産学科を、いわば妥協して選んだことにも由来する。


それはともかく、やはり、イルカの世界は凄いのである。


バンドウイルカには、名前があり、20km離れた子供を呼ぶこともある、という研究結果が話題になっている。
どうやら、それぞれの個体に特徴的な鳴き方があり、それがいわば、それぞれの名前の役をはたしているようなのだ。
で、たとえば、母親が子供のイルカとはぐれて、呼び寄せたいとき、その子供の鳴き声を真似て鳴く。
子供は自分の名前が呼ばれたと聴いて、母親のもとに戻る。
ただし、この「名前を呼ぶ」声は、愛情のある個体間でしか、使われていないらしい。


何気なく、聞き流してしまいそうなニュースだけど、よくよく考えてみると、凄いことがわかる。


たとえば、犬だって賢い。
山中で子供とはぐれた母犬は、吠えて子犬を呼ぶだろう。
でも、その子犬の名前を呼ぶことはない。
自分の声をどこかにいる子犬たちに、聞かせて、呼び寄せる。
で、もし、そのとき、自分の子供が2匹、AちゃんとBちゃんがいて、2匹とも見失ったとしても「Aちゃ~~~ん」、「Bちゃ~~ん」と吠えることはない。

「ママはここだよ~~~~」と吠えるのである。
だから、先にAちゃんが帰ってきても、母犬はあいかわらず、「ママはここだよ~~~~」と吠えるが、バンドウイルカなら、「Bちゃ~~~~ん」と鳴くのである。


こういった能力は、現在のところ、人類とバンドウイルカ以外の動物ではみつかっていない、という。
おそらく、バンドウイルカだけでなく、シャチやクジラにも、似たような能力は備わっているだろう。
そして、鳴き声が名詞の役を担っているのであれば、当然、もっと複雑なコミニケーションがやりとりされている可能性が高まるのである。


ともかく、イルカやシャチの能力は凄い。
以前、シャチの一群が氷の上にいるオットセイを狩る様子を記録した映像を見たことがあるが、想像をはるかに越える知的な方法であった。
シャチたちは、海面から頭を出して、そのオットセイが、食べやすい種類なのかどうか、直接目視する。
そして、氷の周りを群れで取り囲んで、逃げれないようにする。
そこからが凄いのだが、シャチたちは何匹づつか、そのオットセイが乗った氷に近づき、大きな波を立てる。
2,3匹が協力して動いて、その氷を大きく揺らすような波を、立てるのである。
氷は揺れ、また、砕けていく。
オットセイは、海に入れば食われるのがわかっているので、激しく揺れて、小さくなっていく氷に、必死でしがみつくのだが・・・
やがて、力尽きたオットセイは、静かに海面下に引きずり込まれていくのだ。


イルカやクジラのコミニケーションについての研究は、ここ数十年、画期的に前進したとは言いがたい。
それほど、彼らのコミニケーションの方法が、人間のそれと根本的に異なっているのであろう。
しかし、哺乳類の進化の頂点に立つのは、陸では人類であるが、海ではイルカやクジラたちである。
方法は違っても、人類に匹敵する、コミニケーション能力をもっていても不思議ではない。


この研究が大きな契機となって、彼らのコミニケーションの解明が、一気に進展して欲しいものだ。
そして、いつか、人類とイルカ・クジラ類が真の友人になる日が来たら素敵だなと思う。


で、そんな日が来たら、僕は、イルカに乗ったじっちゃんになるのだ!
絶対に!