ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

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ダントツでなければ生き残れない!

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インターネットの技術革新で、あらゆる分野の才能が、世に出やすくなった。
だれもが簡単に、自分の音楽、文章、イラスト、漫画、写真、映画などを発信できるようになり、飛び抜けた才能が埋もれたままでいることは、ほとんどなくなった。

もちろん、バンザイ!、いいことなんだけど、厳しいこともおきているようだ。

ダントツの実力、人気をもつものは、どこにいても、結局、注目を浴び、メジャーデビューして、目もくらむ報酬を手にする。

でも、中堅には、厳しいことになってきた。
クリエイティブの世界では、中堅とうまいシロウトの差は、あまりない。
以前であれば、そういった中堅にも充分に仕事がまわってきたのだが、現在では、ネットを利用して、うまいシロウトがその仕事を奪いつつある。
うまいシロウトは、かならずしも報酬をあてにしておらず、たんに発表の場を得られることを喜びに仕事を受けたりするので、以前であれば、中堅が確実な報酬の場としてきた仕事がうまいシロウトに侵食されているのだ。

こういったことは、なにもクリエイティブの分野だけでなく、僕が生きるネット通販の場でも、以前から起きている。
本ならわかりやすいが、アマゾンやジュンク堂がダントツで、街の書店は続々廃業、あらたなネット書店の出店など到底考えられない。

リサイクル・アンティークの着物も数年前とは環境が激変した。
とくに、ヤフオクでは、出品すれば、誰でも儲かるような状況だったものが、利益をきちんと出している業者のほうが珍しくなってきた。
これも、うまいシロウトが中堅を食う例だと思う。
ヤフオクには誰でも出品できる。
ロクに着物に関する知識はなくても、出品の半分以上は、問題なく買い物をしていただけるだろう。
だから顧客サービス精神をもった出品者は、着物のシロウトだったとしても、中堅どころを食ってしまうのだ。

これからもこの傾向はさらに顕著になるだろう。
クリエイティブな世界で充分な報酬を得るためには、ダントツのトップになる必要がある。
メーカーだって、ダントツの製品、その製品分野で飛び抜けた特徴を持つものに、注文は殺到し、ダントツでない製品しか持たないメーカーの淘汰はさらに進むだろう。
もちろん、僕の商売も、まったくもって、安泰ではない。

特別な才能がなく、 ダントツになれなけりゃ、ダントツになれる土俵を探す、もしくはつくるしかない。
そのために考えられる方法はふたつ。

成長分野に真っ先に飛び込み、波の先端に乗って、その新しい分野の専門家になる。

複数の分野でスキルを磨いて、その複数のスキルが役に立つマーケットで、ダントツになる。ひとつひとつのスキルでダントツになるより、複数技能の合計点でダントツになるほうが、かなり容易なはずだ。

ずば抜けた才能はないけど、コツコツと生きてきたものには、厳しい社会になってきた。
ふう~まだまだ、僕も、生きていかなきゃならない。
がんばらなくっちゃ!

(写真は これぞ、ダントツ! アンティーク オウムと薔薇の刺繍帯