ICHIROYAのブログ

元気が出る海外の最新トピックや、ウジウジ考えたこととか、たまに着物のこと! 

★★★当ブログはじつはリサイクル/アンティーク着物屋のブログです。記事をお楽しみいただけましたら最高。いつか、着物が必要になった時に思い出していただければ、なお喜びます!お店はこちらになります。★★★


着物をどこよりも安く買取ります!

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古銭模様 名古屋帯



最近、着物の買取のご相談を受けることが多くなってきました。
が、弊社では、積極的には買取をしていません。

弊社はリサイクル着物、アンティーク着物を売っているので、

「不要な着物をどこよりも高く買います!」

という看板をあげれば、

「どこよりも高く売ってるんだな」

と思われても仕方ありません。

で、

「どこよりも安く売ってください!」

という看板を上げたいところですが、その宣伝文句では、お客様の心には響きそうにないので、もうちょっと洗練されたセリフを考えているところです。

着物の買取というのは、ほんとうに辛いんです。

ちょっと検索すれば、着物をリサイクル屋さんに持っていけば、二束三文とか、買い叩かれる、などと書かれているのを目にします。
最高価格で売るための結論は、数件のリサイクル屋さんに見積もりをとって、ある程度の相場や商品について知識を得て、ヤフオクで売るのが一番高くなる、ということのようです。

そりゃそうです。
リサイクル屋の商売のエッセンスである「モノの評価」をただでしてもらい、自分の手で時間と手間をかけて小売りをするのですから。

しかし、「二束三文で買い叩く」などと言うのは、お願いですから、やめてください。
買われたときにうんとお金を払われたかもしれませんが、それは僕らの責任ではありません。
リサイクル着物の評価は、「いくらで買ったか」ではなく、「いま、いくらで売れるか」が基準です。
たとえば、弊社のサイトの値段をみていただければ、いくらで売れているのかが、わかると思います。


一番辛いのは、どれでかがんばっても、笑顔をいただけないことが多いことです。
ほとんどの場合、「二束三文」になってしまうわけですが、まず、その値段を言うとき、まるで死刑宣告をする裁判官のような気持ちになります。

売りたいお客様にも色々な事情があって、一円でも高く売る必要がある場合もあるかと思います。
そんなかたに、おそらく、予想より、ゼロがひとつ少ない金額を宣告するのは、相当な勇気が必要です。
そして、こちらも、一枚一枚丁寧に値打ちを見て、一円でも多くお金をお支払いしようと、金額を弾きます。

ここまでいったら、儲からないなあ。
まあ、損しなければ、いいかあ。

と、精一杯のお値段を提示します。
が、そこで、「えっ!そんなに買ってくれるの!ありがとう!」となることはほとんどなく、たいてい、深い溜息をいただくことになるのです。

もちろん、高額の麻や、作家物、アンティークの高く売れるものが、お客様が知らずに混じっていることがあり、それを高く評価して、喜ばれることもありますが、ごく稀で、おそらく50回の買取に1回ぐらいの割合ではないでしょうか。

しかし!

どこかで仕入なければ、弊社も商売上がったりになってしまいます。
いまの仕入の主力は、着物買取の専門業者さんや、質屋さんが、売りに参加する、業者の市場です。
僕らのようなリサイクル・アンティーク小売業者には、得意、不得意がありますので、そのような市場で、自分の店に向きなものを、自分の買える値段で買います。

おかげで、一般のかたから着物を頻繁に買う必要はないのです。
そういうわけで、着物買取の専門業者さんや、質流れ品を売ってくださる皆さんには、とても感謝しているのです。

が、着物買取の専門業者さんは、きっと、辛い思いをしているに違いありません。
どれだけがんばって値段を提示しても、笑顔をいただくどころか、騙されているんじゃないか、という疑心暗鬼の表情を返される。
ある有力買取業者さんは、買取をさせてもらうべく、京都のお金持ちの旧家へ通って、挙句、送られてきた荷物は、肥溜めの中身だった、という話も、先輩から聞かされたことがあります。

なかには、悪質な業者もいるかもしれません。
しかし、ほとんどの買取業者さんも、リサイクル着物の売買を業とする僕らも、親も子もいる人間です。
精一杯がんばって、お客様の喜ぶ顔がみたい、あなたと同じ普通の人間なんです。

「二束三文で買い叩く」などと言うのは、お願いですから、やめてください。



さあ、決心はつきましたか?

着物を売るなら、ぜひ、ICHIROYAにご相談ください。

とりあえず、仮のコピーで失礼します。

「どこよりも、安く買います」から!