あなたはAG型ですか、AGN型ですか?
人間には、2種類の人間がいます。
長い長い文章を暗記し、見事な宣誓をした石巻工の阿部翔人主将。
原稿を棒読みした金正恩。
あがりやすい人(AG型)とあがらない人(AGN型)です。
血液型との相関は発見されていませんが、これは最新の研究によって導きだされた科学的な事実です。
僕は典型的なAG型、嫁は典型的なAGN型です。
嫁がある大きな会合で舞台にあがり喋るところを見ましたが、堂々たるもので、声の震えなどいっさいなく、リラックスしてその場を楽しんでいるように見えました。
僕はだめです。
つい最近も、こんなことがありました。(→「パパのテンパッてるとこ初めて見た」)
この型は劣性遺伝します。
僕の父は、典型的なAG型です。母がどちらか、確かめる機会にめぐまれていませんが、どうやら長女はAGN型、次女はAG型のようです。
長女は、学生時代、中国(China)の学校で、日本語教師をしたりしていて、僕や次女のようなAG型から見ると、とても想像もできないことを軽々とやってしまいます。
AG型は訓練で、AGN型に変わることはできるでしょうか。
できません。
訓練によって、あがらずにスピーチをできたりすることもあるでしょう。
ですが、根本的に、あがりやすい原因がなくなっているわけではないので、予想しない事態に直面したり、人前で話す機会が少なくなったりすると、また、AG型が人前で出現してしまいます。
僕が会社にいたとき、係長になって毎朝朝会をするようになったら、AG型の僕も、数十人相手だと、無理なく話せるようになりました。
でも、2000人相手に朝会の司会をするチャンスが巡ってきた時、自分でも信じられないぐらいあがって、店長の朝会をめちゃくちゃにしてしまいました。
捲土重来を期して、と闘志を燃やそうにも、2000人相手のパブリックスピーキングのチャンスがそうそう巡ってくるわけでもなく、また、そういうチャンスがきたとしても、メロメロになる可能性が高いように思います。
会社を辞めてから、結構な講演料で、講演を頼まれたことがありました。
逃げたくなかったので、引き受けて、講演1週間前から、毎日、予行演習をし、嫁にも聞いてもらいました。
おかげで、その時はうまくいき、人前で話していることが快感に変わり、有頂天になりました。
でも、その後、講演の話は一切こなかったので、自分が思うほどたいした出来ではなかったのでしょう。
この講演のように、しっかり準備をすれば、問題なくあがらずに喋れて、楽しむこともできるのですが、やっぱり、AG型は困ることが多々あります。
緊張を強いられる公式の場面では、なにかのきっかけで頭に血がのぼっていまうと、すべてを台無しにしてしまうことがあるのです。
立場上、逃げれない、自分がやるしかない、状況で、また、闘志をもって、万全の準備練習をしたとしても、AG型は、こけるときはこけてしまうのです。
こけてしまうと、結局、たくさんの人々に迷惑をかけてしまいます。
ああ、なんだか悲しくなってきました。
なぜ、AGN型のひとたちは、あんなに平然と、人前で話すことができるんでしょうか。
なぜ、石巻工の阿部主将は、あの長文を覚え、日本全国が注目しているなかで、堂々と言いきることができるんでしょうか。
が、金正恩が始めての演説で、原稿の棒読みをしなければならなかった気持ちはよくわかります。
ぷは~~!
でも、こう考えることにしています。
AGN型は、いわばサメ。
AG型は、いわばイルカ。
サメは鈍感だから、悠々と泳いでいるように見えるけど、イルカは感受性が高いので、外界からの刺激に過敏に反応してしまう。
なので、嫁は・・・
怖いはずだぜい!
(注 AG型ーAGaりやすい遺伝子をもった型、 AGN型ーAGaりNiくい遺伝子をもった型)